契約ライフサイクル別に ①監査着目点(各3点)/②検証完了条件(監査目標)/③検証方法/④想定リスク/⑤提出依頼資料
以下は、契約ライフサイクル別に
①監査着目点(各3点)/②検証完了条件(監査目標)/③検証方法/④想定リスク/⑤提出依頼資料
を実務でそのまま使える粒度で整理した一覧です。
(前提:これまでの規程〔Ⅳ-15/Ⅳ-18/Ⅳ-16/Ⅳ-5〕およびRMSの枠組みを統合)
1. 応札・受注前
監査着目点(3)
- 将来の請求・回収困難リスクが応札判断に織り込まれているか
- 応札可否が条件付き・見送り等の意思決定に実際に反映されているか
- 応札時のリスク認識が後工程(RMS/売掛管理)へ引き継がれているか
検証完了条件(監査目標)
- 応札判断が価格・技術のみでなく、支払条件・承認能力・変更見込みを含む事業リスク判断として文書化されている
検証方法
- 応札可否検討会議資料/入札対応記録のレビュー
- 高/低リスク案件の判断理由の比較
- 初期RMS評価との整合確認
想定リスク
- 回収困難が予見できた案件の無対策受注
- 後段での「想定外化」「現場抱え込み」
提出依頼資料
- 応札可否検討会議資料・議事メモ
- 入札対応記録(版管理が分かるもの)
- 条件付き判断や留意事項の社内共有資料
2. 契約締結・受注計上
監査着目点(3)
- 作業開始の根拠が契約/ MoM / LOI 等で外形的に説明できるか
- 受注計上のタイミング・証憑が規程どおりか
- 例外的早期着手が組織で把握・承認されているか
検証完了条件(監査目標)
- 作業開始日・受注計上日・顧客合意日の差分が合理的に説明され、証憑が紐づく
検証方法
- 契約書/MoM/LOI 等の突合
- 受注計上承認記録の確認
- 早期着手案件の抽出と承認経緯確認
想定リスク
- 請求根拠の弱体化
- 見積債権の肥大化
提出依頼資料
- 契約関連証憑(MoM/LOI/NTP 等)
- 受注計上承認記録(添付証憑含む)
- 早期着手の内部承認・例外管理記録
3. 業務実施・売上計上
監査着目点(3)
- 売上計上基準の判定が契約条件・実態に整合しているか
- 出来高/進行基準の根拠資料が客観的に説明できるか
- 未請求・未承認の見積売上が可視化されているか
検証完了条件(監査目標)
- 売上は履行義務の充足に基づき、根拠資料・承認記録で説明可能
検証方法
- 売上計上基準確認書・出来高資料のレビュー
- 売上計上額と契約/変更条件の突合
- 未請求・未承認残高の把握
想定リスク
- 過大/過小計上
- 将来回収不能化の潜在
提出依頼資料
- 売上計上基準確認書、出来高資料
- 売上計上明細(未請求/未承認内訳)
4. 契約変更請求
監査着目点(3)
- 契約と実態の乖離が適時に是正されているか
- 変更契約未締結事項が管理台帳等で可視化されているか
- 受注修正(契約/代替証憑)の判断妥当性が説明できるか
検証完了条件(監査目標)
- 主要変更が契約または同等の承認証憑に反映され、未契約残が管理されている
検証方法
- 変更契約一覧・未契約残の確認
- MoM/承認状/打合簿の突合
- 受注修正承認記録のレビュー
想定リスク
- サービス先行の常態化
- 請求否認・長期滞留
提出依頼資料
- 変更契約一覧(未契約残含む)
- 変更合意の証憑(MoM/承認状)
- 受注修正承認記録一式
5. 入金・回収
監査着目点(3)
- 請求書発行・送付・受領確認が統制どおり運用されているか
- 口座情報の固定・変更禁止の原則遵守
- 未回収の原因が分類・是正されているか
検証完了条件(監査目標)
- 正当な請求が確実に顧客へ到達し、未回収は原因別に管理・是正されている
検証方法
- 請求送付証跡(メール/転送ログ)確認
- 回収消込・未回収一覧のレビュー
- 原因別の対応履歴確認
想定リスク
- 誤請求/不正請求
- 顧客不信による回収遅延
提出依頼資料
- 請求送付証跡、受領確認
- 未回収一覧(原因別)
- 口座関連の通知・やり取り
6. 滞留債権モニタリング
監査着目点(3)
- 滞留債権が確定/見積・群分類で継続モニタリングされているか
- 高額・長期滞留がRM会議・経営層へエスカレーションされているか
- 是正策が宿題化・フォローされているか
検証完了条件(監査目標)
- 滞留が放置されず、経営判断に昇格し是正アクションが追跡されている
検証方法
- 債権モニタリング資料の確認
- RM会議資料/議事録レビュー
- 取締役会資料の掲載有無確認
想定リスク
- 貸倒・引当増
- 同様案件の再発
提出依頼資料
- 債権モニタリング資料(四半期/群別)
- RM会議資料・議事録、アクション管理
- 取締役会報告資料(掲載箇所)
使い方メモ
- 各フェーズ3点に絞っているため、チェックリスト化やExcel化が容易です。
- 次に進める場合、フェーズ別に重要度(高/中/低)やサンプル抽出基準を付した版も作成できます。
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